半分海に浮かぶ、輝く大きなレモン。でも、レモンは太陽にはなれない。レモンが照らしているのではなく、本当は太陽が照らしている。レモンの後ろから太陽の光が差し込んでいる。朝陽の道か、レモンの道が、海に落ちている。この海はレモン水だろうか。パイン飴の雫が落ちていく。青い鳥のキャンディはほとんどが骨になっていた。キャンディ袋の中の少女が雨雲を降らせる。この雨が止めば、きっと虹がでる。そしたらレモンは透明になって、海に沈んで溶けてしまう。それじゃあやっぱり、この海はレモン水だったのだ。
ushisansan21